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星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第7章 冷たい宅配便/小さな科学者と


零はポアロ、風見は会議で部署を離れられず、今日は1人で徒歩で阿笠邸へと向かう
他の同僚に送ってもらったりタクシーを使ったりと方法は色々あったんだけど、なんだか今日は歩きたい気分だった
心配だと口を酸っぱく言っていた零もオレが外に1人で出ることに少し慣れてくれたようで、特にコナンとの用事は極力参加をして情報収集をしてくるようにと言われている
ただ、気を抜かないよう、常に警戒心を忘れずにと念を押される
というのも、オレが前に沖矢さんのところで寝ちゃったからなんだろうけど…


ベルツリー急行の後日、コナンから安室透がバーボンであると聞かされた
降谷零の存在を知らないコナンは、一緒に住んでいて大丈夫なのかとか、幼児化のことを知られないように気を付けろとか、何かとオレを心配する連絡が度々来るようになった

そしてオレからも「シェリーを始末したとバーボンが言っていた」と伝えると、「シェリーは死んでも灰原は無事だから安心して」と返ってきた
オレがバーボンと一緒にいるから濁したのか、これではシェリーと灰原哀は別人としか聞こえない
本当に別人なのか、それともその場だけ別人を用意したのか、きちんと真相を聞きたい
毒薬の話ももっと聞かないと……

「すみませーん!ボール止めてくださーい!」
「ん?」

空き地の近くに差し掛かった所で、足元にコロコロとサッカーボールが転がってきた
道路に出ては大変だと右脚で止めボールの主が来るのを待つと、すぐに駆けて来たのは、先程まで考えの中にいたコナンだった

「リュウ!?」
「よっ!ちゃんと小学生してるね~♪」
「ハハハ…」

阿笠博士の家に着く前に会えるとは思わなかった
話を聞くと、オレが来るまで身体を動かして待ってようということになったようで、少年探偵団一同でサッカーをしていたようだ
なんと博士の家に新作のケーキが届くらしく、腹ごなしも兼ねているらしい
そっか、オレはケーキの試食会に呼ばれたのか…

「初めて会った時、お前美味しそうにケーキ食べてただろ?だからあいつらがリュウも一緒にって言い出したんだ」
「え、普通に嬉しい…」

この歳になって小学生からケーキのお誘いを受けるとは思わなかった
しかも新作のケーキ!

「オレもケーキまで腹ごなしする!」
「サッカーできんのか?」
「……蹴って走るくらいなら…」


…たぶん

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