第9章 純黒の悪夢
それでも戦闘態勢を解かない2人に溜息が出てしまう
けれど、ボロボロだけど活き活きとしている零をやっと目に入れることができて安心している自分がいた
しかしその安心も束の間、
「赤井さーん!そこにいるんでしょ!?」
何個か下の階からコナンの叫ぶ声が聞こえてきた
「大変なんだ力を貸して!奴ら、キュラソーの奪還に失敗したら、爆弾でこの観覧車ごと全てを吹き飛ばすつもりだよ!」
お願いだから手を貸してと言っている間も、零は構えたまま赤井の様子を伺っている
「奴らが仕掛けてくる前に爆弾を解除しないと大変な事に!」
既に両手を下ろした赤井は無言で首を横に振る…ボウヤの話が最優先、今はこんな事をしている場合ではないと
そしてオレとも目を合わせ、同時に頷く
すると零が拳の力を解き、フェンスから身を乗り出して下にいるコナンへと叫んだ
「本当かコナン君!?」
「安室さん!?どうやってここに!?」
オレもフェンスに両腕を突っ張らせながら身を乗り出しコナンに確認を急ぐ
「コナン!やっぱりアレは爆弾だったの!?」
「3人一緒にいたんだね!?」
「それよりも爆弾はどこに!?」
零に爆弾の場所を聞かれコナンは的確に答えていく
爆弾は車軸とホイールの間に無数に仕掛けられていて、遠隔操作でいつ爆発するかわからない…線を辿っていくと全てのコードが消火栓に繋がっていて、その中には起爆装置があると…
赤井はそれを聞いてすぐに階段を降り始めた
それを見た零もFBIと…赤井と一緒に行くと言う
あれ程敵対心を剥き出しにしていた零からの言葉に一瞬驚いたけど、事態を飲み込み目的を共にしようとする零に嬉しい気持ちが大きく膨らんでいく
「叶音行くぞ」
「あ、待って!」
赤井を追って階段を降りようとした零を止め、腰にギュッと抱きついた
5秒でいいから…
「ちょっと充電…」
「叶音…」
2人に何してるんだと言っておいて申し訳ないんだけど、またこの先何が起こるかわからないから、今のうちに…
「僕の為に動いてくれた事には感謝する…でも、お願いを聞いてくれなかったことに関しては後で説教だな」
零はあの赤井と一緒にいたなんてと嫌そうに言うが、頭を撫でてくれる手はとても優しかった
「まずは爆弾!そしてNOCリスト!」
「あぁ!何がなんでも奴らの計画を阻止するぞ!」