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私達の終点【進撃の巨人】─更新停止─

第2章 再び始まる



優秀成績を残した上位10名が発表され訓練兵団解散式の後、全ての訓練兵達は食堂に集い晩飯を食べる事になった。
そこでは自分がどの兵団に入りたいかという話題で持ちきりであった。
エレンは直ぐに決めた席に座り、ミカサもアルミンもそれに続いて座る。
何処に座ろうかと悩むエレナの手を引き、エレンは自然に自分の隣へと座らせた。

「ミカサもエレンもすごいなぁ……。上位10名の内に入れるなんて…僕とエレナは入れなかったね」

落ち込む訳でもなく苦笑いを浮かべるアルミン。
しかし彼は直ぐさま眉を顰め悩んでいた。

「でも、エレナが上位10名の中に選ばれなかったのは意外だったよ…。だって僕から見ても君はエレンと互角くらいだと思ってたんだ。僕には座学くらいしか得意なものがないけど、エレナは対人格闘も立体機動も座学もそれなりにこなしてた…「別に上位10名なんかに入れなくたっていいだろ」」

エレンはアルミンの言葉を遮りぽつりと呟く。
テーブルの下でエレンはエレナの手を強く握った。

「エレナはオレと調査兵団に入るんだから」

顔を覗き込まれる。
またあの目だ。深い闇色。

「…本当に、エレナがそう言ったの?エレナは調査兵団に入りたいの?」

ミカサの黒い瞳が心配そうにこちらを除く。
アルミンもその言葉の返答を聞くようにエレナの方を見た。

『わたし…は…』

ドクドクと心臓の鼓動が激しく鳴る。
握られた手には汗をかいた。
じっと見つめるその深い闇色の渓谷に呑み込まれそうになる。
ゴクリと唾を飲み込んだ。

『……、調査兵団に入りたい』

深い闇色はスーッと引いていき、瞳の光沢と彩度が蘇る。
大きく息を吐いた。

「疑うなよミカサ…だからそうだって言っただろ…」
「…そう。エレナがそう言うなら私は何も言わない」

ミカサは顔をアルミンのいる正面へ戻すとコップに口を付けた。
するとエレナ達の後ろ側から大きな話し声が聞こえてきた。
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