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【男主】長編【東京卍リベンジャーズ】

第26章 慟哭



「…どけよ」
「………断る」
「あ、そ。なに?オレと喧嘩でもするつもりですか?」

そう言うと、さんがバッと顔を上げたので視線が絡まった。

眉をひそめてグッと睨んでくるが、その瞳はすっかり水の幕を張り潤んでいて、目の縁から涙がこぼれ落ちてくるのをなんとか堪えている。

俺の想像していたのとは違う表情に、酷く動揺した。

「…っ、あの」
「お、おれはっ、仲直りするまで帰さねえから!」

ああ、そうか。この人はオレと仲良くしたいんだ。
なんて愛おしい人なのだろうか。
あんな単純な言葉にさえ、喜びで表情が崩れそうになるがグッと堪える。
仕方ないなあ、許しますよ。そういって抱きしめてキスをし、安心させてあげたい。アナタを嫌いになったわけじゃないんです、と。
だけどここで許したらまた繰り返しだ。
オレはそんな小さな決意で、あの『皇帝』に刃向かっている訳ではない。

「どいてください。聞いてましたか?さっきのオレの言葉」
「知らない、聞いてない」
「…もう、うんざりなんです」
「………ッ!」

きつめの言葉をあえて選んで言い放つ。
すると、さんの瞳からついに大粒の涙がこぼれ落ちた。
今すぐ「冗談ですよ」とはぐらかして抱きしめたい。許したい。だけど駄目だ、今日はそれでは駄目なんだ。


自分を律していると、腕を何かで拘束された。

「…は?何してんすか」
「知らない、千冬なんか嫌いだ」

両の手首を、タオルでテーブルの脚に括り付けられる。

突然の自体に驚いていると、勝手にズボンと下着をずらしオレの中心を暴いた。

「は!?何やってんすか!」
「…うるさい」

そういって、オレのものを口に含んだ、

「っあ……!」
「んぅ…ふぁ…」

いくらキレていても、好きな人にそうされたら嫌でも感じる。あっという間に熱をもち完勃ちに。
駄目だ、このまま流されたらまた同じだ。

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