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【男主】長編【東京卍リベンジャーズ】

第25章 過去



「俺さ、それまで喧嘩とかしたことなかったの。
だけど兄貴に頼まれたら、仕方ないよなぁって。それで、兄貴が習ってたシステマの先生にお願いして、今に至るって感じ」

DES・Rowの初代総長。
伝説の不良だと聞いたことがある。

一から作り上げ、日本の頂点に立った男。
圧倒的な戦闘センスは、誰も歯が立たなかったと言う。


そして、その伝説をも超えたと言われているのがこのという男だ。


「千冬。俺にはね、生きる理由がある」
「生きる、理由…?」





「兄貴を殺した奴らを、俺が殺す」


冗談などではない。
その目は見たこともない殺意に満ちている。



この人はいつか、人を殺す。



「さ、家帰ろ!千冬が遅いから残り全部一人でやって疲れた〜。そうだ、ケーキ食べよ!」
「すみませんって!ケーキか、いいっすね」
「あはは!家帰る途中に美味しいお店あるからさ、買って帰ろう」
「はい。さん、荷物持ちますよ」
「ぶは!舎弟みたい。じゃ、お言葉に甘えて」

そういって笑うこの人の笑顔をいつまでも側で見ていたいと思った。

いつか、もしこの人が笑えなくなった時、その時はオレが支えたい。
あなたの一番が、九条さんではなくオレになる日が来ますようにと、雲ひとつなく晴れた空に願った。



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