第17章 作戦

「結局、犯人は東卍にいた。
そして、が死にかけてやっと犯人を特定。

…がお前らを許しても、俺は許さない」

総長の代理で東卍の幹部会に訪れた九条さんがオレ達に向けて放った言葉だ。

結局稀咲を捕まえたのは三ツ谷君と九条さん。制裁を加えたのはマイキー君。
オレは何も変えていないから、きっと未来も変わっていない。
そして、東卍とデス・ロウの溝は深まったままだ。




「…で、どうする、タケミっち」
「………………よし、マイキー君に提案しよう！」
「提案って、何を」
「東卍＆デス・ロウ親睦会の開催だ！！」
「………タケミっち、相変わらず突拍子もねえな」
「だって、もうこれしかないだろ！」
「まあ、バカなタケミっちにしては悪くねえと思うぜ！話だけでも聞いてもらうか！」
「おい！お前のがバカだろ！」


そんなこんなでマイキー君とドラケン君に提案したところ、あっさりOKがもらえた。
ただし、条件つきだ。

『デス・ロウ側からの承諾と親睦会の主催、タケミっちがやるならいーよ』

「デス・ロウ側からの承諾はまだしも、親睦会の主催って…」
「ま、とりあえずOK貰えてよかったな！」
「まあな…で、さんとはどうなったんだよ」
「ブッ！べ、別にどうもなってねーよ！」
「なんで動揺すんだよ！まさか、チューしたのか！？」
「……………………」

耳まで赤くなる千冬。お前、マジか。

「つ、付き合ったのか！？」
「バカ！そんな簡単にさんと付き合えるわけねーだろ！？」
「は！？じゃあどうやってキスしたんだよ！！」
「な、流れ？その場の空気的な？」
「はぁぁ！？なんでそこまでして付き合わないんだよ」
「…あの人、綺麗だし、強いし、優しいし。ライバルが多いんだよ…クソ…」
「…」

めちゃくちゃ思い当たる節がある。
初めてさんに会った時のことを思い出す。

「でも、オレは諦めねえ。あの月より美しいさんを絶対にオレのものにしてみせる！」
「ガンバレー」
「自分から話ふっといて適当に流してんじゃねーよ！」