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【男主】長編【東京卍リベンジャーズ】

第16章 決戦後



「じゃあ、こっちみてください。じゃないと許しません」
「!」

少し意地悪なことを言うと、素直にこっちを向いた。
その行動が可愛らしいし、なにより久しぶりにみたさんの顔は天使の如く美しかった。

「あ…千冬、顔が……」

そういって、オレのガーゼを優しく撫でる。

「痛い?」
「いや、もう平気です」
「ごめん、痛かったよね」
「はは、そりゃ、意識飛ぶまで殴られましたから」
「………千冬、俺を殴って!!意識飛ぶまで!」
「できるわけないでしょ!」
「……わかった」

やっと落ち着いた。と一息ついた時だった。

バリンッ!!

「はぁ!?なにしてんスか!!」
「…」

あろうことか、ベッドテーブルに置かれていたガラスのコップを、素手で叩き割ったのだ。
手にはガラスが刺さり、血が流れまくっている。

俺は急いでさんの手をとり、慎重にガラスを手から取り除く。
取りおわると、近くにおいてあったタオルで手を包んだ。

「ほんっとに何してんスか!」
「だって、千冬殴ってくれないんだもん…」
「だからって普通はこんな事しないんスよ!」

なんで総長やってる人間ってこうもみんなぶっ飛んでるのか。
ぶっ飛んでるから、総長が努まるのか。
もはやどっちでも良くなってきた。

「千冬、ごめん、俺、千冬のことあんなに傷つけて、自分が許せないんだ」
「………じゃあ、もう俺とは仲良くしてくれないんスか?」
「!そ、それはやだっ…」
「じゃあ、もう自分のこと責めるのは終わりにしてください!まったく、こんなことして…」
「千冬……優しすぎ………」
「さん」
「なに?」

タオルに包まれた痛々しい手を両手で包んだまま、さんの唇にキスを落とした。

「っ…千冬」
「愛してます、さん。あなたのことが好きです。
俺なんかじゃ、釣り合わないってわかってる、それでもあなたが好きだ。
もっと強くなります、また何かあった時に、今度は一人でさんを守れるくらいに」
「……………」

「だから、俺と付き合ってくれませんか」


「……………千冬、俺、キスしたのお前と凛だけじゃないよ。万次郎とも、隆くんとも、した」
「!」
「それでも千冬は、俺のこと好きって言える?」
「言えます」
「即答…」

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