第11章 最悪の未来【第二部】
皇帝の自殺を食い止めた。だから未来は変わるはずで。
きっと幸せな未来が待ってると思っていた。
ナオトと握手し、未来に戻ると、俺は相変わらず仮死状態でベッドに横になっていた。
「タケミチ君、戻ってきたんですね。未来が上書きされました。
……残念ですが、姉は殺されました。それだけじゃありません」
「ちょっと、待てよナオト!今戻ったばっかで何が何だか」
「すみません、ですが時間がありません。」
そういってホワイトボードをこちらに向けた。俺は起きあがってボードをみる。
「佐野万次郎率いる犯罪組織東京卍會と、率いる指定暴力団DES・Row組の抗争で、すでに多くの死者が出ています」
「は、え!?ちょっと待てよ!!意味わかんねえ、なんでだよ!
東卍とデス・ロウが抗争なんてするわけないだろ!!」
「、彼は東卍の構成員のみならず追ってきた警察もろとも殺害しています。それも、殺しを楽しんでいる。彼はバケモノだ」
「そ、そんな……そんなこと……」
「これが、彼が殺害した東卍幹部のリストです」
「……………!?」
そこには見知った名前が連ねられていた。
中には三ツ谷君と千冬の名前もある。
「龍宮寺、彼は数少ない抗争の生存者です。今から話を聞きに行きましょう」
「二四八番、入ります」
未来のドラケン君は、沢山のデス・ロウ組員を殺害し死刑囚になっている。
一連の話の訳を聞きだすべく、ナオトと共に面会にやってきた。
「なんで、こんな抗争が起きたんですか…?仲が良かったんじゃないですか、東卍とデス・ロウは…」
「ああ、良かったよな、あの頃は…。でも、壊れちまった、何もかも。、今のアイツは死神そのものだ…」
「さんが……?あんなに優しい人が…なんで……」
「…………稀咲…」
「え?」
「稀咲鉄太、あいつが全部変えた。オレはアイツを死んでも許さねぇ」
第二部
東京卍會vsDES・Row編 開幕