第7章 新時代
「!!?凛、生きてる、よかった!
大丈夫だよ凛、武道くんが救急車呼んでくれたから…っ!」
「……………て、る」
「何?凛、どうした?苦しいか?大丈夫だからな、凛」
「あい、し、てる……………はじめて、あったときから……………ずっと……………………」
「……ああ、知ってるよ、何回も聞いたよ、だから、お前が元気になったらまた言ってよ…ねぇ…凛…」
「………キス、して…………………」
「っ…!凛、俺も、お前を愛してる………!」
さんは、九条さんに優しくキスをした。
そのうち、九条さんの瞳から光が消えた。
それでも、さんは九条さんから暫く離れなかった。
「大丈夫か、」
「あ、マイキー君!」
マイキー君達があらわれて、ようやく傍から離れる。
「こいつがホテルから出てきたところで丁度会ったから、とりあえず捕まえといた」
「くそ、離せやガキども!」
「!!!!!」
瞬間、本当にわずか一瞬。呼吸をするよりも短い時間。
くんはさっきの大人を沈めた。
馬乗りになって顔面を殴っているさんの目は血走り、正気を失って完全にイカれていた。
「おい、それ以上やったらそいつ死んじまうぞ。その辺にしとけ」
「……」
バキッ!バキッ!
「おい、!」
ドラケン君がさんの腕を掴んで静止する。
さんがピタリと止まった。
「死ぬか?お前も」
手を止め、ドラケン君を睨みあげてそう言った。
その姿に、全員が圧倒される。
恐怖。
体がすくみ上がって、何か凄い力で上から押さえつけられているような。
少しでも動いたらやられてしまう、動物としての本能が危険を察知している。
何とかしないと。頭の中で言葉を探す。何だ、なんて言えばこの場は収まる?思考を巡らせるが何も浮かばない。どうしよう。どうしたら。
「、もう帰ろうぜ」
その声に、張り詰めた空気に小さなひびが入る。
三ツ谷君が、後ろからさんを抱きしめて囁いた。