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【男主】長編【東京卍リベンジャーズ】

第6章 隠密



「あ、アライグマのキーホルダーだぁ、かわいいね」
「欲しいのか」
「うん」

そう言うと、三ツ谷くんはアライグマのキーホルダーを2つ手に取ってレジへ向かった。

「ほらよ、これはお前の分な」
「買ってくれたの!?ありがとう、すっごく嬉しい。…もう1つは?」
「これはオレの。お揃いだな」
「…三ツ谷くんの人たらし」
「お前には言われたくねえな」



動物園を出て近くのレストランで食事をした後、
三ツ谷くんの家でマナルナと少し会った。
大きくなっていた二人は、三ツ谷くんに似た美人に育っていて、可愛かった。
しばらくしてから家を出て、今は夜の公園に二人きりだ。

「三ツ谷くん。すごく楽しかった、ありがとうね」
「おう」
「三ツ谷くん」
「なんだ」


「ありがとう。沢山、ありがとう。またね。俺、もう帰る。バイバイ」


これ以上一緒にいたら、泣きそうだ。




「待てよ」


ああ、掴まれた腕が熱い。


「…なに」
「お前、やっぱ変だぞ。何かあったんだろ」
「何もない」
「オレに嘘つくのかよ」
「………」

三ツ谷くんは賢い。頭が切れるし、オマケに喧嘩も強い。
オシャレだし、カッコイイし、だから、だから俺は


「ごめんね、三ツ谷くん。今は話せない。だけど、今日君が一緒に居てくれたから、本当に幸せだった」
「っ!」
「だから、今日はもう……!?」

掴まれた腕が引っ張られ、唇に何かが触れた。
三ツ谷くんの顔が近い。
ああ、俺、今キスされてるんだ。

三ツ谷くん

「……悪ぃ、強引で」
「っ…あの」
「お前がどうかは知らねえけど、これがオレの気持ちだから。別に返事はしなくていい」
「……ずるいよ」
「おう、そうかもな」

そういって、また唇に優しくキスを落とされる。
少し離れてはまた唇を重ねて、どんどん止まらなくなる。
次第にキスは深くなって、舌と舌が触れ合う。気持ちがいい。

俺たちは今、夜の公園で、お互いを求めて夢中になっている。
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