第1章 *1*
もともと奈良シカマルが一人で行っていた業務。
あまりに莫大な仕事量のため、部署を設け、組織化して働いていたが、この平和なご時世。
シカマルのように殆ど内勤の忍の中で、仕事に打ち込むような者のほうが珍しかった。
そこで、六代目火影の秘書、シズネ直々に頭を下げられ、は手伝いを任されるようになった。
目薬を受け取った六代目は、片目ずつ丁寧に目薬を指し、下を俯いて長い溜息を一つ吐く。
相当、疲れているようだ。
『…マッサージでもしましょうか?』
「えっ…してくれるの?」
六代目はパッと顔を上げ、とても30代とは思えない可愛らしい表情で嬉しそうに声を弾ませた。
『ふっ…はい。少しでも楽になるなら是非』
優しく癒される表情に声。
私の恋人でもある六代目の、とても愛おしいところだ。