第4章 2.5日目
『色々、あるんだなぁ・・・』
料理人ゴーストさん達曰く
モストロ・ラウンジは飲食店なんだけど
料理長が食堂で働く事が決まった途端に
食堂にお客様が殆ど流れちゃって
それ以来、敵情視察に来ていたらしい
女性ゴーストさん達にも気に入られてて
仕入れやレシピの秘密なんかも
情報が流れていたとかいないとか・・・
料理人A「俺達が配達に行った方が
良いと思うんだけど」
料理人B「そうっすね、心配ですもんね」
『全然問題ないですよ。
確かにアズールさんは素敵ですけど
職場の情報流すなんてしないです』
それに、私新人だから何も詳しくないし
逆に私が敵情視察してみたい
料理人A「何かあったら、
すぐ連絡してくれよ?」
料理人B「そうそう、ゴーストなんで
移動だけは早いっすよ」
『先輩二人共頼りにしてるんで、
ヤバくなる前に連絡しますね』
そ、そんなにヤバい人なのかなアズールさん
だってここ学園だし
皆、未成年の男子学生な筈なんだけど
料理人A「いやぁ、あの時は大変だったんだ」
料理人B「そうそう、女性ゴースト皆
アズールさんに惚れちゃってね」
『そ、それはヤバいですね・・・』
考えただけで怖いんですけどそれ
料理人A「確かに見た目は格好良いが
俺達からしてみたら、
ただの腹黒野郎だったよ」
『腹黒・・・』
実際にどんな人か知らないから
なんとも言えないけど・・・
料理人B「そういうのに女は弱いんすよ
ギャップ萌えってヤツっす」
見た目が格好良くて
実は中身が腹黒・・・
た、確かにギャップ萌えってヤツだ
料理人A「本当大変だったよ。
アズールさんが来なくなった途端
夢から覚めたみたいに、
あの人に利用された!!とか
言い出す人もいたっけなぁ」
料理人B「あぁ、いましたねぇ」
『それは面倒臭いですね』
恋愛絡みって一番
人間の本性が出るっていうよね
まぁ、した事ないですけどね
料理人A「まぁ、それぐらい危険な人なんだ
なるべく早く帰って来てくれよ?」
料理人B「2時間以上帰ってこなければ
モストロ・ラウンジに乗り込むんで」
そんな危険人物なの・・・?
今更怖くなってきた・・・