第1章 野武士
悪ノ娘の替え歌で悪ノ王(腐向け要素なし)
むかしむかしあるところに
悪逆非道の王国の
頂点に君臨するは
サイコな王様 徳井
絢爛豪華な調度品
破天荒な召使 吉村
愛馬の名前はマタヨシ
全てが全て彼のもの
お金が足りなくなったなら
愚民どもから搾りとれ
俺に逆らう者たちは
粛清してしまえ
徳井「さあ、ひざまずけ愚民ども!」
悪の華 可憐に咲く
鮮やかな彩りで
周りの哀れな雑草は
嗚呼 養分となり朽ちていく
暴君王が恋するは
海の向こうのまりや
だけども彼女は隣国の
優しい又吉王子にひとめぼれ
嫉妬に狂った王様
ある日大臣を呼び出して
静かな声で言いました
徳井「又吉の国を滅ぼせ」
幾多の家が焼き払われ
幾多の命が消えていく
苦しむ人々の嘆きは
徳井には届かない
徳井「吉村、おやつの時間だな」
悪の華 可憐に咲く
狂おしい彩りで
とても美しい花なのに
嗚呼 棘が多すぎて触れない
悪の王様を倒すべく
ついに人々は立ち上がる
烏合の彼らを率いるは
赤き鎧の女剣士 夏菜
つもりにつもったその怒り
国全体を包み込んだ
長年の戦で疲れた
兵士たちなど敵ではない
ついに王宮は囲まれて
家臣たちも逃げ出した
サイコでポーカーフェイスな王様
ついに捕らえられた
徳井「俺を殺してください!」
悪の華 可憐に咲く
悲しげな彩りで
彼のためのディストピアは
嗚呼 もろくもはかなく崩れてく
むかしむかしあるところに
悪逆非道の王国の
頂点に君臨してた
お笑い大好きな王様
毒殺刑の時間は午後三時十五分
教会の鐘が鳴る時間
王と呼ばれたその男は
一人牢屋で何を思う
ついにその時はやってきて
終わりを告げる鐘が鳴る
愚民などには目もくれず
彼はこういった
徳井「さようなら、吉村」
悪の華 可憐に散る
鮮やかな彩りで
のちの人々はこう語る
嗚呼 彼は正に悪ノ王