第2章 枠外
港町の教会新たに暮らし始めた
革命で王が死んだと風の噂で聞いた
彼と出会ったのは教会のすぐそば
倒れていた彼を助けたのが始まり
いつのまにか二人はとても仲良くなった
だけど私と彼は何もかもが違った
誰もいない夜の懺悔室
偶然聞いてしまった彼の告白
ああなんということでしょう
彼は正に
悪ノ召使い
街はずれの小さな港一人たたずむあの男
背後から近づく私懐からナイフ取り出して
召使いの背中に向けて振り上げた
まりやちゃん、あなたに謝らなければいけないことがあるの
私結局あなたの仇はとれなかった
あの男は昔の私みたいにとてもとても孤独な人
もう死に果てた王と共依存で生き続けることそれはとても寂しくて虚しい
なにもできなかった私 少し料理がうまくなった
今日のおやつのドーナツと、夜食の蒙古タンメン、ドーナツは手作りで、蒙古タンメンはインスタントだけどとってもうまく作れてる
あの時あの海辺で一瞬見えた幻覚
あのパーマをかけた王子はいったい誰だったのかしら?