第11章 おにぎり宮の帰り道（角名）

は？





……………は？





いや、ちょっと待って？

意味わかんないんだけど。



なんで治？

俺への嫌がらせにしても、タチ悪すぎない？




ただ、も俺たちが友達だとは

知らなかったらしい。



いやいやいや


それにしても。は？





こんな意味わかんない状況、

早く別れてよと言うけど



そうなると治のとこで食事ができなくなるから

もう少し付き合っとくと言う。




………まじで意味がわかんないんですけど。





だけど今日、初めて治のとこで食事して

が言っていることが少しだけわかった。



高校生の頃から治の食に対するこだわり？

は、すごいと思っていたけど、


それが感じられる美味い飯。



そして北さん家の新米もまじで美味い。


北さんすごい。





だから、まだ別れないということに納得、


はまぁできないけど。



俺たちのルール上ではアリだから

しばらくはこの状況が続くということ。





そして、治と3人で会った時



がどういう態度を取るのか

実は少しドキドキしていた。





だけど、治がいる前で俺に指を絡めてきた時



そうだよね。

は俺じゃないとダメだよね？って。




七年舐めんな





だから、結論としては


の気持ちを再確認できて

まぁよかったかなって。





そして





「珍しいね」



「そうだっけ？」





治の店からの帰り道



最寄り駅で降りた後、

から手を繋いできたことにそう伝える。




普段はスキャンダルはない方がいいって


外では幼なじみとして適切な距離を

俺以上に保とうとする。




だって "ただの" 幼なじみは

手を繋いだりしない、から。