【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第25章 仙台などでの出来事(角名)
「俺」
俺たちの関係上、
今こんなことを言うのは良くないってわかってる。
ただ、どうしても我慢できなくて。
だけど最初に目があったきりこっちを見なかったの視線が
一瞬だけ俺に向いて
その久しぶりの "いつも通り" の反応に
つい口元が緩みそうになったけど。
そこはまたグッと我慢する。
「まぁリンリンとちゃん幼馴染だし、そっか!」
「でもちゃん、治は俺もいいと思う!
侑より全然優しいしちゃんとしてるし、それに将来安泰じゃん!」
は?元也何言ってんの?
いや、元也は俺たちの関係は知らないけど。
だけど、何言ってんの?
「この中ではサムサムが一番安泰だな!」
木兎さんも。
んなわけないじゃん。
「でも治くんはそんな気ないと思うし」
「いや?!あいつその気やで?!」
「侑。もしそうだとしてもソレ侑の口から言っちゃダメなやつ~」
俺と関係ないところで穏やかに談笑が続く。
俺は一切笑えないけど。
そして侑が言ってることも意味わかんないんだけど
それ以上に、そのやりとりに満更でもないように対応するにどうしようもなく苛立つ。
「なんなん?で、そっちは今日二人なん?」
「あぁ。いや………」
「ごめん、お待たせぇ」
後ろから声が聞こえて、トイレに行っていた姉ちゃんが戻ってきた。
「って、えぇ!侑やん!
めっちゃ久しぶりやなぁ?!」
で、侑を見つけた姉ちゃんの嬉しそうな声が響く。
侑にはずいぶん会っていないと言っていた。
「はぁ?!姉ちゃんなんでここにおるん?!」
「私今月から仕事で東京に来たんよ~。
で、倫太郎に準備とか手伝ってもらって、
久しぶりにバレー見たいなぁ!って言ったら、今日仙台で侑と試合あるよ~って教えてくれて。
旅行がてら見に来たんよぉ!
惜しかったけど侑もカッコよかったで!」
「なんや姉ちゃんが見にきてくれてたなら、絶対勝たなあかんかったやつやん!
あと見に来てくれるんだったら何で連絡してくれへんの?!
てか何?!もしかして北さんもおるん?!」