第24章 仙台より（帰宅）

「わかんないけど。たぶん、ね？

ちゃんも倫太郎くんのことが好きすぎて、

初めて名前のない関係が怖くなっちゃったのかな？って。


もちろん違うかもしれないけど」



「難しい、です」





つい、下を向く。




私たちはずーーーっとこうやって一緒に過ごしてきた。



なんで今さら？





その関係を選んだのは、私なのに。





「てかスミマセン。

今日あおいさんの話聞く日？だったのに」





呼ばれてここにいること、つい忘れてた。



だけど何に

"付き合って" ？



そういえば肝心の用件はまだ聞いていなかった。





「ううん。いいのいいの。

だけど………

もう少しだけ待ってくれる？」





？？？





「はい？」





待ってって言いながらスマホさわるあおいさん。


とりあえず私もスマホを確認する。



そういえば珍しく倫太郎からの着信もメッセージも履歴がない。



たぶん今日はもう帰ってきているはずだけど。





「ちゃん、

とりあえず倫太郎くんとちゃんと話な？」





………。



なんでだろう。


どうしても返事ができない。





「ねぇ。なんで "ウン" って言ってくれないの？」