【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第22章 仙台で(夜ご飯の後)
「や~。EJPのユニフォームは持ってるから、
ジャッカルのも買ってみた」
「ふーん。でも俺たちのもあんまり着てくれないのにな~!」
「EJPは誰持ってるん?」
「俺」
今まで古森くんの一歩後ろで
ずっと黙っていた倫太郎が突然声を発するんだけど
ここはアンタはそのまま黙っとくところじゃないの?!
「まぁリンリンとなあちゃん幼馴染だし、そっか!」
あぁ、
木兎さんの笑顔が眩しい。
「でもちゃん、治は俺もいいと思う!
侑より全然優しいしちゃんとしてるし、それに将来安泰じゃん!」
「この中ではサムサムが一番安泰だな!」
普段はこんな話題出来るだけ早く切り上げたいって思うけど、
だけど今は「いいぞいいぞ!もっとやれ!」って感じ。
「でも治くんはそんな気ないと思うし」
「いや?!あいつその気やで?!」
「侑。もしそうだとしてもソレ侑の口から言っちゃダメなやつ~」
古森くんが言うことはごもっとも。
だけどそれに、満更でもない表情を添える。
そんな私に倫太郎の視線が痛いほど刺さるけど
そんなの知らない。
「なんなん?で、そっちは今日2人なん?」
「あぁ。いや………」
「ごめん、お待たせぇ」
倫太郎のさらに後ろから
女の人の「お待たせ」という声がして。
そしてその姿を確認して
思わずあおいさんと目を合わせてしまった。
………は?
倫太郎のユニフォームを着ていなくてもわかってしまった。
倫太郎の彼女だ。
(2021.6.30)