第21章 仙台で（夜ご飯）

あおいさんおすすめの牛タン屋さんは噂通り大人気で


だけど、だからこそ食べたくて！



なかなか進まない列に並んでいる。




だけど、並んでいても食べていても歩いていても

ただ私たちがひたすら話してることに変わりはないから、


全然苦ではなかった。





「ん？」





手に握っていたスマホが振動する。

だけど、知らない番号





「電話？」



「はい。けど知らない番号です」



「出ないの？」



「んーー。とりあえずスルーします」





で、しばらく放置したら振動が止まって。


そしてまた同じ番号から再度かかってくる。





「こんな時間だし知り合いかもよ？

間違って連絡先消しちゃった相手とか？」



「んーーーー誰だろう？」



「とりあえず出てみたら？」





あおいさんに促され、通話ボタンをタップする。





『あ、もしもし？ちゃん？！』



「………はい」



『オレオレ！』





え？誰？


………オレオレ詐欺？