【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第20章 仙台で(会場にて)
「どっちから行く?私から行こっか?」
「………私から行ってもいいですか?」
「もちろん」
「あ、このユニフォームを着た私を見るリンのご確認をお願いいたします」
「りょーかい」
あおいさんの前に並んで
お見送りの前を通過する。
「ありがとうございました~!」
「ありがとうございました~!」
今日は相手チームのユニフォームを着ていることもあって
いつも以上にここを早急に通り過ぎたい気持ち。
そして
「ありがとう…………え?」
普段も別に何か言葉を交わすわけではなく
視線を交わす程度ではあるんだけど。
今日は無視
すました顔で颯爽と通り過ぎる。
「倫太郎くんお疲れ様でした~!おめでとう~!」
「あ、ありがと………えぇ?」
いつも通り「お疲れ様」と声をかけるあおいさんも
ジャッカルのユニフォームを着ていることに、たぶん驚いている。
そしてその先にいた古森くんにはなんだか申し訳なくて、
ハンカチで顔を半分以上隠しながらそそくさと通り過ぎた。
「ありがとうございました~!
ってちゃーん!」
「あ、侑くん。お疲れ様でした」
てかすごいな。
私のことわかるんだ。
侑くんとは治くんと一緒に試合を見に行ったっきり。
だから二回目。
そしてこの感じから、
治くんが今日私が見に行くことを言ってたのかな?
「今日は応援ありがとう!
って!ユニフォーム!俺の買ってくれたん?!
え、ちょっとめっちゃ嬉しいわぁ!」
「あれ?ちゃんじゃん、久しぶり~!
てかなんで俺じゃなくてツムツムなの?!」
「あ、木兎さんもお疲れ様でした」
侑くんの隣にいた木兎さん
「なに?ぼっくん知り合いなん?」
「あかーしの友達!
てか今日来てくれたんだ!ありがと!」
「そうなん!
ちなみにちゃんはもう身内みたいなもんや」
「え?」
「いや。あ、後ろつまってるので行きますね。
お疲れ様でした」
そう二人に挨拶をして会場を後にする。