【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第1章 プロローグ
準備してもらったチケットを片手に会場に入る。
なんかそんな気がしてたけど………
めちゃくちゃいい席じゃん。
自分でだと、
どうしても後ろの方を買ってしまう。
金額じゃなくて、なんとなく
目立たない席へ。
時間があれば見にくるけど
こんな席で見るのは初めてだな。
指定された席に座り、一人スタートを待つ。
選手が入場してきて
ゲーム前にサインボールを持った選手が
コートに散らばっていって、
そしてよく知っている顔がこっちに向かってくる。
「え、角名選手こっちにくるよ!」
「きゃーー!」
隣の女の子二人組が、こっちに向かってくる倫太郎に向かって手を振っている。
まわりの人も盛り上がってる。
で
倫太郎が投げたボールがこっちに向かって飛んでくる。
え、取れるかな?
てか他のファンの人に取ってもらった方がいいんじゃない?
なんて思っていたけど。
真っ直ぐにこっちに向かって飛んでくるものに対して
保身のために伸ばしてみた手に、
さっきまで倫太郎が持っていたボールがすっぽりと収まった。
「わっ!おめでとうございます!」
「羨ましいです~!」
って隣の女の子に話しかけてもらって
つい、
いりますか?なんて口走りそうになったのを
グッと堪えて。
「すごーい!こんなことってあるんですね~!
ラッキーでした!」
って、笑顔で答えた。