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人々は少女を天才と呼ぶ。

第2章 プロローグ


「君が、“L”…?」

呆然とした表情でそう呟いたのは、海軍組織のトップに立つ男ーーー‘元帥’仏のセンゴクだ。
         
彼の視線の先には、ソファに座る猫背の少女が居た。

「はい。私がLです」

少し掠れた、気怠げな声。

未だに驚きを隠せない様子のセンゴクに、少女は目を細めた。

「立ち話もなんですし、そこに座ってください。」
「あ、ああ」

まさかあの“L”がこんなに幼い少女だったとは。

今世界中から注目が集まっている、世界政府特別調査官“L”。

居場所、容姿、年齢。
全てが謎に包まれていたーーーはずだった。

それがどういう風の吹き回しか、今日突然会うことになり、意図せずLの正体を知ることになった。

ーーー胃が痛む。

「大丈夫ですか?」

近くで聞こえたLの声で、意識が現実に戻される。

「ああ、すまない」
「いえ、問題ありません。……私に初めて会った人は、みんな貴方と同じ反応をします。」

何がおかしいのか、Lは喉の奥でくつりと笑った。

「今日貴方をお呼びしたのは、海軍に協力して欲しい案件があるからです。」
「協力?海軍にか?」
「はい。お聞きしたいことがあるんです。」

ドンキホーテ・ドフラミンゴについて

Lはそう言い、無邪気な顔で微笑んだーーー。
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