第8章 大切で残酷な暖かい過去
その日、シンメ訓練生達は緊張していた。
教官
「ユリス補佐官。シンメに参観日はございませんよ」
ユリス
「まぁ、気にせず続けろ」
レティシアが初めてシンメの授業を受けるのをユリスが見守っていた。
シンメに入学した19歳の訓練生達は、12歳下のレティシアが居る事よりもゼフィランサスの補佐官であるユリスが居る事に驚き緊張していた。
ちなみに、教官は親基地に所属している者が兼任している。
その為、ルビー基地の指揮官長はシンメの校長でもあるのだ
訓練生
「ね、ねぇ…君の親は補佐官なの?」
レティシア
「はい。ユリスは私の親です」
訓練生
「だから、同じ苗字なんだ…」
レティシアはシンメへ"レティシア·フォンテーヌ"ではなく"レティシア·ロベール"として入学したのだ。
少女は堂々としており、とても逞しく…その姿をユリスは誇らしく思う
そして優秀な少女もルシアンと同じで、シンメに1年のみ通い8歳の頃卒業をし、レティシアもヒガンバナ基地に最年少で所属した。
勿論、その事にゼフィランサスもその下に連なる基地も驚いた。
ルシアン
「レティシア、今日から俺がお前の教育係だ」
レティシア
「ユリスの言った通りになった…」
ルシアン
「当たり前だろ。ユリスがそうなる様にしたんだから」
ルシアンがヒガンバナ基地での教育係にユリスがしたものの、その事実が嬉しいのかレティシアは微笑む。
レティシアはユリスに並ぶ魔法の才能を持っていたが、少女は魔法を使わなくて良い所は使ったりしないものの、どうしても魔法が必要な場合は仕方なく使った