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Smile Bouquet

第8章 大切で残酷な暖かい過去




ユリス
「良く言う。大人のくせに子供に集団でしか向かえない様な奴等が俺達を見下すんじゃねぇよ」

男3
「調子乗りやがって…」

エドゥアル
「図星だから怒るんでしょ」

男4
「あーぁ、何この子達。すっごいムカつくんだけど」


余裕を顔に貼り付けて笑っているユリスとエドゥアルの言葉に男達は苛立ちを隠せなくなり


男5
「俺達に向かって来た事、後悔させてやるよ」

ユリス
「はっ、どの口が偉そうに。お前等みたいな汚い奴触りたくないからな」

エドゥアル
「煽り過ぎだよ、ユリス…」

男1
「てめ、さっきから…!」

男2
「巫山戯んな!」


怒りが頂点に達したのか5人の男が少年2人に一気に殴り掛かるも、ユリスが手を出し


ユリス
「リディープル」


呪文を唱えると5人、全員の身体は縄でぐるぐる巻きになって地面に横になっていた。
一瞬の事で縛られた男達も助けられた少年もきょとんとしている


エドゥアル
「やれやれ、僕の出番はなしだ」

男4
「なんっ…君、魔法使えるの…っ」

男1
「卑怯だ、な…!」

エドゥアル
「それ以上言わない方が…」

男1
「ぐっ…!」


エドゥアルが小さく漏らしたところで男達が聞く訳もなく文句を言っていると、ユリスが1人の男の頬を踏み付ける


ユリス
「子供相手に大人5人で集ってたお前等は卑怯じゃないのか、え?…それにな、お前等ごときで手を痛めたくないんだよ」

男1
「く、そ…」


男の頬から脚を離すと座り込んでいる少年へユリスが近付き、しゃがみこんで乱れた髪を整えてやる


ユリス
「大丈夫か?」

「う、うん…」

エドゥアル
「ユリス、この人達は他の人に頼んだ……あぁ、そんなに酷い怪我じゃなくて良かった」


連絡を終えたエドゥアルが報告しながら近付いてくると、予想していたよりも少年の怪我が深刻ではなかった事に安堵の笑みを向ける。


ユリス
「おら、お前のせいで大事な休暇が台無しだ。…迷ってるんだろ、一緒に来い」

「え…」

エドゥアル
「それが良い。ほら、僕達と行こう」



この後、彼はユリスとエドゥアルと良く行動を共にするようになる。

そして、その少年は─…



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