第27章 彼女の地雷
机の上に並んだのはどれも湯気は良い匂いを纏わせて揺れ、彼等の食欲を刺激する。
ステーク·フリットはシンプルに塩胡椒のみで味付けされて沢山食べるだろうと、男性陣とレティシアは2枚盛り付けられていた。
琥珀色のオニオンスープにミニサラダ。ベーコンとほうれん草、玉葱が沢山入ったキッシュ…それから、ユリスが唯一苦手なピーマンを食べられた肉団子
ノア
「うまっ…姫さんのご飯が食べられるなんて…!」
挨拶を終えて皆がそれぞれに食事へ手をつける。
ノアは嬉しそうにぱくぱくと食べていた
リアム
「今までに食った事ないんすか?」
ノア
「ん?ないない!」
ルシアン
「こいつ、家出てからは作ってないんだ」
オリヴィア
「え、どうして?」
ルシアン
「人に作るのは面倒じゃないから好きらしいが、自分だけの為に作んのは面倒なんだと」
オリヴィア
「へぇ、そうなの?」
レティシア
「ん?嗚呼…人に作ったら喜んでくれるだろ、それの為に作んのは面倒じゃねぇ。ユリスもルシアンもいつも喜んでくれた」
食べ物から視線を逸らさずにもぐもぐと食べながら答えるレティシアの言葉に、全員がきゅんとしていた
オリヴィア
「喜んでくれるから作るなんて…可愛いわ、お嬢…」
ノア
「うんうん」
レティシア
「え、何がだ」
理解出来ないレティシアはきょとんとしながら首を傾げる。
その場は、わいわいと盛り上がり久し振りにユリスの家に楽しげな声が響いた…。
レティシアは微妙な時間に寝てしまったのが影響してか、全く眠気がやってこなかった。
起こしてしまったら可哀想だと、ずっとソファで寝たままにしているジルヴァの隣に静かに腰掛け…露出は変わらないものの過ごしやすいゆったりとした白のホットパンツを纏った両脚をソファに上げる
彼がここにいる事が嬉しくて目を細めてジルヴァを見てから、大きな窓から見える星空へ視線を向ける
リアム
「トイレ、トイレ…」
目が覚めたリアムがトイレに向かっているとリビングに人影が見えた。トイレの帰りに確認すると、それはレティシアの背中で