第24章 新任務
エドゥアル
「ジルまで僕に怒ってるのか」
ルシアン
「当たり前だ。…あの日、レティシアは倒れた。今でも時々、痛むのを薬で緩和してるんだぞ。プレゼントなんてもんじゃないだろ…ただの呪いだ」
エドゥアル
「へぇ…呪いか。それはそれで良いじゃないか」
レティシア、ルシアン
「は…?」
エドゥアル
「だってレティシアは、その痛みで僕を忘れた事は無いって…そういう事だよな」
歪にゆがむエドゥアルの笑顔は狂気を纏っていた。
初めて見るその顔にレティシアとルシアンは目を丸くする。
だが、自分勝手な物言いにレティシアは奥歯を噛み締める
レティシア
「こんなの無くたって…てめぇの事は忘れねぇんだよ。…ユリスを奪ったのは、てめぇのせいみたいなもんだろ」
エドゥアル
「まだ言ってるのか、レティシア」
レティシア
「当たり前だ。…ユリスは私にとって本当に大事な人なんだ。だから、私はエドゥアルを許さないっ。…フィピテオ!」
躊躇なくレティシアはエドゥアルに向かって無数の氷の矢を飛ばす。だが、当然ながらエドゥアルは壁を作ってそれを防ぐ
エドゥアル
「落ち着け、レティシア。…今日は話をしに来ただけなんだ」
ルシアン
「俺達に話す事はない」
レティシア
「嗚呼。てめぇを捕まえて、それで終わりだ」
エドゥアル
「悪いが…まだ捕まるわけにはいかなくてね。…ゴズーラ」
レティシア、ルシアン
「……っ…!?」
ジルヴァ
「にゃ…!」
エドゥアルが呪文を唱えた瞬間にレティシア達は身体が全く動かせなくなった。レティシアが呪文を唱え様にも、それすら難しく感じる
エドゥアル
「何もしないよ。本当に話すだけだ」
エドゥアルはゆったりと歩いてレティシア達へ近付く。
レティシアの頬を、するりとエドゥアルの手が撫で…すぐに離れる
レティシア
「触んな…っ」
ルシアン
「く、そ…っ」
エドゥアル
「お前達ならきっと、もう知ってるだろ。ブラックティア」
レティシア
「万物を操る…っつー迷信みてぇなもんって、ユリスが」
エドゥアル
「迷信なんかじゃない」
ルシアン
「は…?」
何が言いたいのか理解出来なくてレティシアとルシアンは眉間に皺を寄せて、疑問を抱くしか無かった