• テキストサイズ

Smile Bouquet

第23章 食い違いの悲劇




義父
「オリヴィア」

オリヴィア
「はい?」

義父
「今日、連れて来た小型魔獣にこれを」

オリヴィア
「分かった」


両親とオリヴィアの関係は良好だが空気感は親子とは程遠い様にも感じさせる。オリヴィアは受け取ったご飯を持って小型魔獣の元へと向かう。
どこかしこも人はピリついている。勿論そうではない時もあるが大体ピリついている事が多い


部下
「あ、オリヴィア。小型魔獣の所か?」

オリヴィア
「うん。ご飯あげて来いって」

部下
「そうか。手伝うよ」

オリヴィア
「ありがとう」


こうしてオリヴィアが通れば皆が何かを手伝ってくれた。
大抵の人は善意で彼女を手伝っていたが、残りの一部は訪れる"その日"の為に彼女に優しくしていた


そして、"その日"はオリヴィアが17歳の時に訪れた。



オリヴィア
「……え…?」

義父
「組の奴等は仕事が立て込むとストレスで集中力が無くなる。だから、オリヴィアに奴等の性処理を頼みたいんだ」


この人は何を言ってるの?
オリヴィアは素直にそう思った。仮にも親子なのに…娘にそんな事をさせるの?と彼女は混乱する。


義父
「すまないが、元からそのつもりだったんだ。危険を伴うここに魔法が使える奴が欲しかったのと同時に性処理の為の女が欲しかった」


あぁ…最初から…最初から家族なんかじゃなかったんだ。
オリヴィアは突き付けられた現実に後頭部を鈍器で殴られた様な衝撃をおった。
自分は魔法も使えるし女だから…最初から丁度良いと、そう思われていたんだ。

成長するにつれてこんな環境だからか、同年代と比べると大人びていて…同時に艶っぽく色気のある容姿へと変わっていくオリヴィアを彼等は下心に満ちた目を向けていたんだと気付いたオリヴィアは、催してくる吐き気に表情を曇らせる。


義父
「誘われたら断るな。仕事に関わる」

オリヴィア
「分かっ、た」


有無を言わさぬ言葉と圧にオリヴィアはただ頷く事しか出来なかった。ふらふらとした脚取りで自室へ戻ろうと廊下を歩いていると不意に伸びてきた腕に、ぐいっと引っ張られオリヴィアは突然の事に声が出なかった



/ 398ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp