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Smile Bouquet

第23章 食い違いの悲劇




ヴィム
「ほら」

リオン
「……?」


何を言いたいのか理解したヴィムは冷蔵庫から皆で食べるおやつのプリンを取り出してリオンに差し出す。が、分からないリオンは首を傾げる


ヴィム
「謝りたいんだろ。…これ、持って行ってあげな」

リオン
「ヴィム兄さん…」


ちゃんと最初から理解していたオリヴィアは柔らかく笑みを浮かべてリオンを見詰め


オリヴィア
「ちゃんと謝れる?」

リオン
「…ん、謝れる」

オリヴィア
「良い子」


優しくオリヴィアが頭を撫でるとリオンは少し照れくさそうにするもののその手を振り払う事はしなかった。
そして、ちょうどメルが食べ終わった頃にリオンは彼女へ近付く


リオン
「メル…さっきは、その……ごめん。これ…」

メル
「プリン…」


じっと受け取ったプリンを見詰めていたメルだったが、ぱっと顔を上げて


メル
「リオン、一緒に食べよ!」

リオン
「…うんっ」


一連のやり取りを見ていたオリヴィアとヴィム、フレリアは柔らかく笑みを浮かべていた。

これがいつも通りで…とても幸せな日常。






ヴィム
「これが俺達の何気無くとも幸せな日常。…こんな日がずっと続くと信じ誰も疑わなかった。次に話すのは…オリヴィア姉さんが居なくなってからの事」

オリヴィア
「………」


オリヴィアは自分が知らない彼等がどんな風に過ごしてきたのか知りたい様な…知りたくない様な感覚になり、それが震えとして手に伝わる。だが、その手を隣に座っていたレティシアが包み込んでくれればゆっくりと彼女へ視線を向ける。
でも、レティシアはオリヴィアの事を見ていなかったが…大丈夫だと言われている様で安心して続きを聞く勇気を持てた

オリヴィアの視線が戻ってくるとヴィムは小さく息を吐き出して、話し始める



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