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Smile Bouquet

第22章 貴方の面影をなぞって




サーラ
「やめ!…やっぱり流石ね」

リアム
「鮮やかだなぁ、相変わらず」

ノア
「はは、確かに。頼もしいよね」


背中を擦りながら戻ってくる仲間に訓練生達は口々にお疲れを送る。そして実感する現場に出ている人と自分達の経験の差を。でもだからこそ、このチャンスを生かしてレベルアップを望む。
訓練生の目は先程とは違いやる気に溢れていた


レティシア
「次、ノア」

ノア
「あいよ」


柔らかい笑みを浮かべながらルシアンと入れ替わる様に中央へ向かう


ノア
「お疲れ様です、ルシアンくん」

ルシアン
「嗚呼。頑張れよ」

ノア
「任せて下さいっす」


中央でノアは止まると、ぐっと伸びをして身体を軽く解す。


レティシア
「ノア!」

ノア
「んー?なぁに、姫さん」

レティシア
「1~5の中で好きな数字は」

ノア
「えぇ、突然過ぎない?」


いきなりの質問にノアは分かりやすく驚くものの、特に考える事もなく口を開く


ノア
「3かな」

レティシア
「そうか。…訓練生は3人出て来い」

ノア
「ええ、姫さん!」

レティシア
「自信ないのか?」

ノア
「あるよ!」

オリヴィア
「お嬢ったら滅茶苦茶なんだから…」


額を押さえながらオリヴィアは、大きく息を吐き出す。
だが、ノアは更にやる気が出て来たのか表情は楽しそうだ。
訓練生が本当に良いのだろうか、そう思いながら3人がゆっくりと中央へ出てくる


レティシア
「守護官は1人で闘う事も状況によってはある。だが、基本的には仲間と協力して捕まえるものだ」


レティシアの声に3人は目を合わせて小さく頷く。
毎回、同じ人物と組めるわけではないだろう…だからこそ、色んな人と組んで経験を積むしかないのだ


訓練生
「宜しくお願いします!」

ノア
「宜しくね」

サーラ
「じゃあ、行くわよ?……始め!」


前と左右からノアを囲うようにして3人が一気に距離を詰めてくる。それを動きもせずにノアは見ていたが


ノア
「よっ」

訓練生3人
「うわっ…!」


急にしゃがんだかと思えば左脚を軸にして右脚を、ぐるりと回して3人同時に脚払いをする。予想していなかったそれに3人はあっという間に背中を床につける



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