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Smile Bouquet

第18章 揺るがない物をくれた君




今回、捜査の結果分かったのは2つの組織が抗争を始めるというもの。
任務実行基地の中でも制圧能力が高いフェリックス率いるアイリス基地とレティシア率いるヒガンバナ基地で合同捜査になったのだ。


レティシア
「抗争が始まり次第、突入する。それで良いか」

フェリックス
「嗚呼。始まる前に捕まえても意味が無いからな」

レティシア
「だな」


母親に連れて行かれて交わした言葉は殆どレティシアが一方的にフェリックスに吐き出したものだったが、今は仕事だからかその時のような一方的なものは無くなっていた。

それからレティシアはヒガンバナ基地の部下の方へ向いた



レティシア
「無傷でいろとは言わない。だが、絶対に死ぬな。無理だと思ったら逃げろ、それは弱さじゃない。…近くの者に頼れ。そして、余裕があれば余裕のない者を助けろ」

部下
「はい!」

ノア
(格好良い…)


ノアは素直にそう思った。強い声と眼差しは同い年には見えない深みの様なものを感じた。

チーム分けを終え、各々の担当を決めてから解散となった






─ 当日 ─



ノア
「あれか…写真で見るより大きいな」

ルシアン
「今は使われてない廃工場だが、当時は結構な人が働いていたらしいからな」


ABチームとCDチームで待機している最中Aに割り振られたノアは1人、廃工場を丘の上から確認し呟くといつの間にかBチームのルシアンが隣に来て、同じ様に見下ろしていた。
内心驚いたもののノアはそれを顔に出さず続ける


ノア
「いくら制圧能力が高いとはいえ、資料によると結構な数ですよね。この数は初めてなんで正直、仲間巻き添いにしないか少し心配です」

ルシアン
「案外、大丈夫だぞ」

レティシア
「そうそう。相手が血が上って騒がしいから、意外と冷静になれんだよ」

ノア
「わ、いつの間に…」


ルシアンと話していた筈なのに気が付けばノアを挟むようにして立つ、レティシアが言葉を続けていた。
それにノアが返そうとするが、フェリックスの声が彼女を呼ぶ



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