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Smile Bouquet

第17章 醜い真実




世間体を考えて辞めさせられる事もあるかもしれない。
レティシアの言葉を聞いてアレクシは僅かに安堵の表情を見せる


レティシア
「それに、バラして私達に何のメリットもない。奥さんを悲しませるのは本意じゃない。…なぁ?」

ルシアン
「嗚呼。補佐官の奥様はとても素敵な方です」


アレクシの妻は労い品として沢山の物や感謝をくれる、とても笑顔が優しい人だ。
だからこそ元々、不倫が嫌いなレティシアはあんなに素敵な人を傷付ける行いをする、アレクシの守護官じゃない部分が嫌だった。


アレクシ
「目が覚めたよ、あの日。…もうあんな事は止めた」

レティシア
「ほう?…それなら推薦した甲斐があるもんだ」

アレクシ
「推薦?」

レティシア
「指揮官長に」

アレクシ
「……え?」


突然の報告にアレクシは目を丸くする。
説明が欲しくてレティシアの隣に居るルシアンへアレクシは視線を向けるが、頷くだけで何も言わない。


レティシア
「期待してる。今より良くしてくれるって。…じゃ」

ルシアン
「失礼します」


アレクシの肩を、ぽんっと叩いてから横を通り過ぎるレティシアを見て…アレクシは驚いていた表情を苦笑に変える


アレクシ
「どっちが年上か分からないな」


だが、アレクシの表情は今までよりもどこか晴れやかなものになっていた。


勿論サーラの事も公にはなっておらず特別室内での秘密になっているが、あの後…彼女も権力とお金を使っての不倫は止めたらしい。





その2日後、アレクシは本当にルビー基地の指揮官長に就任し、レティシアの推薦は通ったようだ。
お礼としてなのか特別室に高価な客船付き食事券や最新型の武器に怪我をしたジルヴァのご飯とおやつが届いた。


ルシアン
「どれも実用的だな」

オリヴィア
「これ!すっごく高い客船ビュッフェ形式の食事券じゃない。流石は指揮官長様ね」

レティシア
「良かったな、ジル!」

ジルヴァ
「にゃ!」


小さいジルヴァが目をキラキラさせながらご飯やおやつを見ており、そんな嬉しそうなジルヴァを見るレティシアの目もキラキラしていた。
そして、その可愛い姿を捉えようとレティシアは端末のシャッターをカシャカシャと鳴らす



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