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Smile Bouquet

第8章 大切で残酷な暖かい過去




15歳になったレティシアは、ユリスに会ってから仕事をしていた。


レティシア
「ここで最近、暴行事件が多発しているらしい。…多分、縄張り争いだろうが市民に被害が出てからじゃ遅い。だから、任せても良いか?」

部下
「はい!」


命令違反をしていた頃が想像出来ない程に全員が年下のレティシアの指示をちゃんと聞いていた。
新しい資料に目を通し始めた頃、21歳になったルシアンが戻って来てレティシアに近付く


ルシアン
「レティシア」

レティシア
「何だ?」

ルシアン
「エドゥアルが…ゼフィランサスを辞めたらしい」

レティシア
「……っ…そうか。こんなに探してんのに証拠が見付からないなんてな」

ルシアン
「…ユリスを売ってまで何がしてぇんだよ」


押し出す様に吐き出されたルシアンの言葉にレティシアは何も返せなかった。










レティシア
「え…何か分かった?」


ユリスの檻の中で昼食を摂るのが3人の恒例になっていた。
そして、その最中に呟かれたユリスの言葉に2人は首を傾げる


ユリス
「嗚呼。…BTは多分Black Tears、これの隠語だ」

レティシア
「"ブラックティア"……黒の涙?」

ルシアン
「何だそれ」

ユリス
「殆ど都市伝説とか迷信の話で、知ってる奴も信じてる奴もいないようなもんだからな…俺も今まで忘れていた」

ルシアン
「そのブラックティアってのは何に使えるんだ?」

ユリス
「万物を操る事が出来る雫型の宝石らしい」

ルシアン
「そんなの、有り得るのか?」

レティシア
「有り得ないだろ。ただ…エドゥアルがそれを調べてたとして、何のために必要で…何のために情報を流していたのか謎だな」


結局、分かったのはBTがBlack Tearsという万物を操れる石という事だけだった。
だがそれも、本当に存在しているのか分からない物という探り用のないもので



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