• テキストサイズ

[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第1章 出会い


「あ、はい。ありがとうございます…」

(もう立てるって…私、何してたっけ…)

差し伸べられた手を使って立ちあがった。
辺りを見回す。


(ここは…?)

「あの…ここは一体…? 貴方は誰…? あ、そこにいる貴方も」
『俺か?』
「あ。」
「む…」

見事にハモった。

「船長、先どうぞ」
「あぁ。」

女と向き合った。

「俺は、トラファルガー・ローだ。」
「トラファルガー…・ロー…?」
「…あぁ。」

(こいつ…俺の事知らねェのか?)

トラファルガー・ロー。
億越えルーキーの1人だ。
聞いたことないって奴はいない筈だ。

「…海賊だ。」
「か、海賊⁉︎」

(この世の中にまだ海賊がいたの⁉︎…てことは、この人かなりヤバイ人なんじゃ…)

女が後ろに下がり、俺達と距離を取った。

「あ、俺は船長の部下のペンギンですっ!」
「…は、ペンギン⁉︎」

(名前が⁉︎ ペンギン⁉︎ あだ名じゃなくて⁉︎)

「はい、ペンギンですが?」

ペンギンは何かおかしかったのか?とでも言いたそうに首をかしげる。

「あ、いや…大丈夫」
「??⁇」
「おい、ペンギン。ちょっと外出ろ。混みあった話をする。」

ローは、頭上にハテナマークが幾つも浮かんでいるペンギンに言った。

「ラジャー‼︎」

ペンギンはそう言って、外に出て行った。
部屋に2人きりになった。

「…。」
「…。」

無言状態がしばらく続いた。
…が、その沈黙状態を破りに来た男がいた。

「ちょっと船長‼︎ 何でその女と2人きりになるんすか⁉︎ もし襲われたらどうするんすか⁉︎」

その人物はバーン、と勢い良く扉を開け、叫びながら部屋に飛び込んできた。

「……シャチ…うるせェ」

ローが睨みながら後ろを振り向いた。

「ひッ⁉︎ すみませんでしたっ‼︎」
「分かったらさっさと出てけ。」
「けど…っ‼︎」
「…こいつの正体は知っている。危険な奴じゃねェ。」
「⁉︎」

(私のことを…知っている⁉︎)

「うぅ〜…分かりましたよ…。けど‼︎ 何かあったらすぐ呼んで下さいよ⁉︎」
「あぁ。」

シャチ、と呼ばれた騒がしい人物は、心配そうにローの方を何回も向き直しながら部屋を出て行った。
/ 230ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp