第4章 これから
「…似合ってるじゃねェか。サイズもピッタリそうだし。」
真鈴を上から下まで見回した。
「ありがとう…ございます…。…あ、あの、あまり見ないで下さい…恥ずかしい…です」
ローの視線に耐えられず、真鈴は身じろぎした。
「あ………すまねェ」
真鈴が着た服は、胸元と背中が大胆に開いており、スカート丈は足元まである、シンプルで黒色の大人びいたドレスのような服だった。
動きやすくするためか、スカートは右太ももから下に向かって切れていた。(俗に言う、スリットっていうモノ?)
そして、裾にはレースがついている。
はっきり言って…お色気ムンムンである。
「あ、あの…もう少し、チャック上に上がりませんか?」
ローに背中をみせる。
「っ‼︎ …いや、これが限界だ……」
真鈴から背向けながら言った。
ローの頬はさっきより赤くなっていた。
(何赤くなってんだ、俺は……っ‼︎)
そう思いつつ、帽子を下げ、顔を隠す。
真鈴は返答を聞き、正面に向き直したが、いつの間にかローは自分に背を向け、帽子を下げたので、ローが何をしたかったのかよく分からなかった。
「……ローさん?」
「‼︎ いや、何でもねェ。気にするな…」
真鈴の方に向き直して言った。