第21章 一緒に……お風呂?
「可愛い雌熊さん限定です‼︎」
ベポは照れながら言った。
「クスッ、ベポかーわいい♡」
真鈴は寝台から降り、お風呂の準備をしながら言った。
ベポも寝台から降りた。
「…でも、中々いないんですよ、可愛子ちゃん…」
「雌熊限定ならなおさらね…」
「前の島…じゃない、前々の島にはいたんですけどね〜」
「…この話、キリがないから、お風呂入りながら話そ?」
「アイっ‼︎」
真鈴とベポが部屋を出ようとした、その時。
「…真鈴‼︎」
「?」
いつの間にか起き上がっていたローに呼び止められた。
「起きたの? …じゃなくて、どうかした?」
「お前…ベポと風呂入るのか?」
ローは今までの話を聞いていたようだ。
「え? うん…そーだけど」
「…本気でか?」
「うん…(?)」
「キャプテンー‼︎ そんなに真鈴さんのこと気になるのなら、キャプテンも一緒に入りましょ〜‼︎」
「ちょ、待て、それは…」
真鈴が慌てだした。
「…(一緒に)入りたいのはやまやまだが、今はいい」
((…本当は入りたいんだ))
密かに2人は同じことを思ったが、くちには出さなかった。
「そうですか…」
ベポは残念そうにうなだれた。
「……ベポが俺より先にこいつの肌みるなんて…」
ローはボソリと言ったつもりだったが、ベポはしっかりと地獄耳で聞いていた。
「キャプテン…ヤキモチやいてます?」
「っ‼︎」
図星を指され、言葉に詰まったロー。
「大丈夫です、夜には真鈴さんの肌を崇められますから‼︎」←
「……あァ」
「…ベポ、今すごいこと言ってるよ、自分」
肌を崇める、とかなんだそれ。
(…聞こえ方によっちゃあ、変態発言だぞベポ…)
「あ、真鈴大丈夫ですよ‼︎ 夜僕も一緒なんで‼︎」
「あ、うん…」
(3人でか。…なら、まだマシか…でもなんかなぁ…)
チラッとローを見た。
…目がバッチリと合ってしまった。
「…心配すんな、やましいことはしねェ……多分」
「多分⁉︎」
「大丈夫です‼︎ 何かしそうだったら、僕が撃退しますから‼︎」
「それはありがたいです」
「…肝に命じておく……が、ベポ。お前もこいつに手ェだしたらどうなるか分かってんな?」
ローは警戒心全開にして言った。