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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第15章 ヨゾラ島


「え、う、ちょっと‼︎」
「あ、おい、暴れるんじゃねェ‼︎」
「だって‼︎」

(膝の上って…‼︎ 恥ずかしいし、ドキドキするから花火に集中出来ないじゃない…‼︎)

「ちょ、とりあえず離しんっ‼︎」

ローが真鈴の顎を引き寄せ、唇を重ねた。
真鈴の動きがピタリと止まった。

「俺がくっつきてェんだよ…いいだろ?」
「…っ‼︎」

(な、なんつー恥ずかしいワガママ…っ‼︎)

バーン‼︎ ドーン‼︎

花火が次々と上がっていく。

「いいだろ?」
「…っ、わ、かったよ、いいよ…」
「サンキュ」

ローは後ろから腕を伸ばし、真鈴の身体を抱きしめた。
ドクン、と真鈴の心臓が跳ね上がった。

「ちょ…この状態でみるの⁉︎」
「駄目、か…?」

艶めいた声で、真鈴の耳元で囁く。

「っ‼︎ …別、に駄目じゃ、ない…っ」

心臓の鼓動がますます早く鳴り響く。
ローと密着しているので、ローの心臓の鼓動音も聞こえてくる。

(ローの心臓の音…速い…)

真鈴は自分の身体にまわしてきたローの腕を、キュッと抱きしめた。
ローはそんな真鈴の反応を嬉しく思いつつも花火を楽しんでいた。

「でけェな…」
「う、うん……あ、土星(の形)‼︎」
「おぉー…」

2人の前に、大輪の花が咲き乱れる。
…しばしの間、2人は花火に見惚れた。
数分で花火は佳境にに入り、大きな花火がよく打ち上げられ始めた。
そしてまたその数十分後ー…

「…ありゃ? もう終わり?」
「そう…なのか?」

ピタリと花火の打ち上げが止まった。
…すると、どこからか声が聞こえてきた。

『はーい、ラストに一花咲かせますよ~‼︎ この日の為に作った、世界一大きい花火‼︎ …では、カウントダウン開始‼︎ 5ー…』

「あ、もう一発あるって」
「あぁ。…“世界一大きい花火”、か…」

『4ー‼︎ 3ー‼︎ 2ー‼︎ 1ーー…』

真鈴は唾を飲み込んだ。

『…0ーー‼︎』

ヒュルルル…

空に一本の光の筋が、音をたてながら描かれた。
そして、光の筋が消えたかと思うとー…

「わあぁぁ…‼︎」
「すげェ…」


大きな花火が上がり、今までとは違う、爆発音に似た音が聞こえた。
…花火はキラキラ光を帯びながら、星空の中に消えていった。


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