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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第12章 清者の過去


…現在。

「…ココからしばらく記憶がない。気がついた時はもう、海軍施設の中だったから…」
「そうか…」
「…目が覚めた時は…薄暗い部屋に一人だったし…。初めは何が自分の身に起こったのか、よく分からなかった。」
「…。」
「あ、でも、時々青雉さんが来て、色々なことを話した。…その話で私の‘‘能力”について、詳しいことが分かったし。…意外と話するのは楽しかったけどね」

真鈴は苦笑いした。

「…あ、そうそう。私元々、暗い所が嫌いだったから…‘‘漆黒の靄”のせいでますます、暗い所が嫌いになったけどね…。さっき唸ってたみたいだけど…多分そのせいだ。」

(半分トラウマになったし…暗い所が)

「…そうか。…言いたくねェこと言わせて、すまなかったな…」
「ううん、どちらにせよ、いつかは話さないといけないことだったし‼︎ 大丈夫よ」
「…。」

ローは無言で、真鈴を抱きしめる力を強めた。

「…ロー、もう大丈夫だってば」
「…俺がこーしていたいんだよ」
「⁉︎」

真鈴の顔が一気に赤くなった。
…その時。

「キャプテーン‼︎ 真鈴さんいまぁぁぁすみませんんん‼︎」

ベポは抱き合っている二人を目撃し、顔を真っ赤にさせながら逃げていった。

「……そういえば、扉壊れたままだったな…」
「はは…。ベポ、何の用だったんだろ?」
「…あァ、そうだ。お前に言うの忘れてた」
「?」
「お前、今日から炊事当番だ。ベポとシャチと。」
「え…あ、うん‼︎ 分かった‼︎ …私、料理好きだし‼︎ …私、家事ぐらいしか役に立てないけど…」
「十分だ。…ベポは食堂の奥にあるキッチンに行ったはずだ。」
「はーい‼︎ じゃあ、行ってくる‼︎ …この船の皆を唸らせる料理を作ってやる‼︎」

真鈴はそう言いつつ、部屋を飛び出して行った。

「おー…。………期待してる」

ボソリ、とローは呟いたが、真鈴の耳には入らなかった。

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