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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第12章 清者の過去


…時は、だいぶ前にさかのぼる。
真鈴はいつものように、学校から一人で帰宅していた。
友達数人と帰っているのだが、途中で全員と別れるのだ。
その日は雨が降っていたので、歩いて帰宅していた。
いつもは駅まで自転車だ。

(あー…雨結構降るなぁ…。お母さんに迎えに来てもらえばよかった。…靴がぐちょぐちょだし…)

あああ、気持ち悪い…と、思いながら道の角を曲がった、その時。

「ーキャッ⁉︎」

誰かとぶつかった。

「す、すみません‼︎」
「いえいえ、だよォ〜…。…で、この子かい? サカズキさん…」
「⁉︎」

(…サカズキさん? なんか、聞いたことがあるような気………あっ⁉︎)

真鈴はぶつかった人物の顔をよく見た。
なんと、ぶつかったのはー…

「…あァ、あっとる。この女で間違いねェじゃろう…」
「そうですかい。そりゃあよかったよォ〜」
「…なァ、俺この世界にあまり居たくねェんだが…。さっさと連れて行こうじゃねェかよ。」

(早く帰ってグータラしてェ)

…向こうの世界にいるはずの海軍大将、赤犬・黄猿・青雉の3人だった。
この3人はテレビで一回見たことがあった。
それも4年くらい前に。
だが、向こうの世界の人がこの世界をうろつくのはタブーなはずだ。
…真鈴の本能が危険だと察知した。

(早くココから離れなければ…‼︎)

「あの…私、急いでいるんで、そこ、空けてもらえますか…?」
「おうおう、それは出来ちゃわねェ相談だねェ〜。…君は少しの間、こちらに来てもらわないとォ〜…」
「⁉︎」
「来い。」

赤犬が真鈴の傘を持っている方の腕を掴もうとした。
…が、その手をかわし、まだ先の自宅に向かって一直線に走りだした。

「あっ、‘‘清者”‼︎ 逃げおった‼︎」
「…俺がやる。」

青雉がそう言うと、自分の手を真鈴の方に突き出した。

「…アイスブロック‼︎」

真鈴の目の前にドデカい氷の塊が壁となって現れ、
逃げ場を無くした。

「⁉︎」

(何これ氷⁉︎ …これじゃあ逃げられない…‼︎)

後ろを振り返れば、あの3人が立ちはだかっている。
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