第2章 肉食
手を押さえてボーゼンと見てたら、翔ちゃんはさらにニヤリと目を細めて
「なに。誘ってんの?」
…へ?
「ふぁ~…。ナ~ニやってんのかと思えば…。人の唇触り倒して、女みたいだのやらし~だの…」
「!お、起きてたの?」
またあくびをして。半開きの目で私を見上げた。
「ったりまえでしょ。つか、やらしいのはどっちだよ。あんな風に触られて…寝てられる訳ねぇじゃん」
「――…」
頭を掻いて、またあくび。眠いのは確かみたい。ていうか、絶対最初は寝てたよね?だって…意識、絶対なかったよねっ?
「お泊り、したくなった?(笑)」
「え?」
「その気になったのかな~って。俺のせくすぃ~な寝顔見て♪」
「その気って…」
「ほら。あるんでしょ?女性にもさ」
「?」
「ほら。ソッチの」
「??」
「だからぁ…」
なに?
「性欲?」
せ…