第5章 competition
ー龍也sideー
「ねぇねぇ龍也ぁ…せっかくこんなとこで会えちゃったから、レオナさんと写メ撮っときたい〜」
「えぇ〜?でも今アフター中だと思うからお邪魔になっちゃうよ?」
「けどっ私の友達写メ撮ってもらってたよ?
すごくファンサービス良くて優しいって聞いたしー
ていうか龍也だってアフター中でも女の子に話しかけられたら写メ撮ってあげてるじゃん」
「…まぁそーだけど。」
「龍也、頼んできてぇ〜」
「んも〜しょーがないお姫様ですね。」
レオナに声をかけると、すぐに艶かしい笑みを浮かべて
「いいですよ」と言ってくれた。
俺がツーショットをバッチリ撮ってあげると、女は心底嬉しそうにレオナに礼を言い、握手までしてもらっていた。
そしてその光景を見ていた男が笑顔で俺に言った。
「悪いんだけど君、ついでに僕とレオナちゃんの写メも撮ってもらえないかい?」
「あぁ、もちろんです!」
俺は瞬時に笑顔を作って男のスマホを受け取った。