第2章 encounter
ー龍也sideー
俺はその日、マネージャーに真剣に頼み込まれて9番卓へ着いた。
こんなに指名が被ってるのになんなんだよ、と思ったけど、その卓は重要な客だからとかなんとか。
誰?って聞いたら、
「あのアメリア店のレオナだよ。知ってるだろ?それと一緒にいるのは彼女の連れとその上客みたいだ。」
と言われた。
「その上客が重要な客なの?」
「違う。彼女の方だよ。店の評判もかかってるしうまくいけばうちの客にできるだろ。だから龍はレオナ嬢につけばいい。たった10分だ。すぐ呼びに行く。」
とか言われて俺はその席に着いた。
VIPルームは全部埋まっているらしい。
女が2人に、金持ちそうな男が1人。
女2人のうち、どちらがレオナかなんてのはすぐに分かった。
突出した美しい容姿に仕草、態度。
こちらを見たその流し目にドクンと鼓動が跳ねた。
これがあの…有名なレオナね…。
なるほど?
面白くなりそう。
絶対に俺の上客にしてやろ。