第9章 resist
ー龍也sideー
「大丈夫…俺がついてるよ…ずっとね」
翌日の夕方、呼び出したヤマトくんと共に被害届を出しに行った。
レオナを見て、少し話を聞いてから
男の警察は明らかに警察じゃない目を向ける奴もいて。
俺にはそれが直ぐにわかったから、
睨みを利かせてキッパリ言った。
女性の警官だけにしろ、と。
「龍ちゃん…仕事は?確か今日は雑誌の撮影もあるって…」
俺はそのレオナの言葉に驚いてしまった。
よくそんなこと覚えてるな撮影なんて…
数週間前に言った話だったはずなんだけど…
「仕事なんかしてる場合じゃない。全部休む」
「何言ってるのダメっ…これ以上私に付き合わせてなんていらんないよ…やっちゃんもいるんだし私は平気!」
「シーっ!…ここ警察署だよバカ。」
笑ってレオナの頭を撫でた。
「でも龍也さん、確かに僕もいますし、お仕事行っていただいても構いませんよ。僕がしっかり傍についてます」
そうヤマトくんは言うが、
彼に任せるわけにはいかない。
信用してないとかじゃないけど、
事が荒立たないか気が気じゃないし、なによりこんなときに仕事に行って心の底から客をもてなせるほど俺の精神はできちゃいない。
俺は100%の仕事しかしたくない。