第8章 cruelty ■
ずるりと口から引き抜かれたかと思えば、
吐き出すことを許さないように顎を強く掴まれて上げられた。
目を開けると、冷徹な笑みを浮かべて見下ろしている及川さんが映る。
「飲めよ…」
「んっ…」
首を降って懇願する。
飲めない…嫌だ…
そんなことしたくない…
できない…
「飲め。じゃないと言うよ?」
その言葉に私はまた涙が流れてしまった。
悔しすぎて…
とにかく悔しすぎて…
屈辱的で…
情けなくて…
「一滴残らず飲まないと解放してやんない」
ゴクリ…
喉元が動いたのを見てから、私の口を乱暴に開けて確認し、満足そうに笑って抱き締めてきた。
「よくできました。いい子…」
そしてまた私を組み敷いた。