• テキストサイズ

【ハイキュー】初恋【岩泉一】

第7章 帰り道


「マジでゴメン」





はぁーーーーーー、って


ため息混じりに謝られた。




で、それに対して「何が?」と聞く前に





「に言わせて」





私が「好きです」って言ったことかな?





「なんか、さっき言えなかったけど。

続きはちゃんと俺が言うわ」





岩泉先輩が数秒だけ目を閉じて


その間に、先輩の中にも冷たい空気が入っていくのがわかった。





「俺と、付き合って、くれ

………ませんか?」



「………最後、何を迷ったんですか?」





もしそうなれたら、って

本当は何度も思ってしまったけど。



だけどもちろん、無理やりそうなりたいわけじゃない。





「あ、いや。語尾?」



「え?」





想像していたのと違う答え





「いや、お願いだから

ちゃんと "くれませんか?" って言い方がいいよな~って思って」



「………ぷっ

なんですか、それ?」



「こそ。

何、泣くほど笑ってんだよ。そんなに笑うな」





そっぽを向く先輩。



思わず涙を拭ったから、

私が可笑しくて涙を流していると思ったらしい。





「失礼しました」



「………って」





また先輩の言葉が詰まる。



何か言わなければと思うんだけど、


目から溢れるものを止めることができなくて

上手く言葉が発せない。





少し、沈黙





「返事。もらっても、いいか?」





あぁ、どうしよう。




岩泉先輩にこの言葉を言える日が来るなんて。





やっぱり空気は冷たくて、




どうしようもなく、胸が苦しい。
/ 47ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp