第7章 帰り道
バイトが終わってスマホを見ると
【今日バイト?】
と、まさにバイト中の時間に
岩泉先輩からのメッセージが届いていた。
【バイトでした!今終わりました!】
来てくれるつもりだったのかな~
なんて思ったけど、結局先輩は今日来てくれなくて。
残念
【お疲れ。この後何か予定ある?】
【ないです!】
もしかして、飲みに連れて行ってくれるのかな?
なんて、淡く期待してしまう。
【バイト先の前で待ってるから、一緒に帰らね?】
…………。
どうしよう。
飲みに行こうと誘われるよりも、
もっともっと嬉しい。
どうしよう。
ただ、
「ねぇ、ごめん!ヘアスプレー貸してくれない?!」
隣で着替えている後輩へ
すかさずお願いする。
「いいですよ!
あ!もしかしてデートですか?!」
「デート、ではないけど………」