第1章 黒い日々
――――――――夢の中―――――――――
《おい貴様》
...
『え?私?』
《そうに決まっているだろう。》
『で、なに?』
ていうかこの声どっかで聞いたことあるような...
あ、そうじゃん。寝る前の時に聞いた幻聴じゃん。
《貴様、いいのか?》
『え?なにが?』
《貴様の持ってるその力、嫌な奴なんて容易く殺せるのだぞ。宝の持ち腐れだな。》
だって...
『いや、私が殺したら死刑になっちゃうじゃん。それに...私は別に良くても誰か1人はその人が死んで悲しむでしょう?』
《気持ち悪いな貴様は。優しすぎるのだ。その心は》
気持ち悪いのか私...
《まあとにかく貴様、安心しろ。何かあったら妾が乗っ取ってやる》
いや、全く安心できないんですけど。
《ということで、妾は眠りに入る》
...
あ
『ちょ、待って。私は今の事はどう捉えたらいいわけ?』
《忘れろ》
『え、ちょ、...』