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第4章 「寡黙な夫の下半身」
告白したのはの方だった。
もともと無口な人が好きで、部署は異なるが同じ会社で働く に長年密かにアタックし続け交際スタート。
付き合って約半年。
一緒に百貨店で買い物している時だった。
がふらっと立ち寄って入ったブライダル専門店。
「?」
もちろんその時は結婚まで考えていなかった。
付き合えただけでも精一杯だったからだ。
笑顔で話し掛けてきた店員さん。
話しを聞いて静かに頷く 。
聞き間違え出なければ"婚約指輪をお探しですか?"で頷いた。
ちょっと待って。
プロポーズされた記憶が無いんですが。
「………」
交際してから抱かれるのは早かった。
初めてじゃなかったし、拒む理由も何もなかった。
口数は相変わらず少ないが親や家族のこと、さり気なく理想の家庭とか将来のビジョンの話も聞かれたような気もする。
のことは好きだ。
結婚できたらな、とは思っていても頭の整理が追い付かず、目の前にキラキラした婚約指輪を並べられ、薬指に嵌めてその気になって結婚。
「」
お互いの両親も快く承諾。
結婚式前夜。
ホテルで二人きりになって後ろから抱き締められる。
「ずっと愛してる──」
寡黙な彼から全身全霊のプロポーズだと思った。
心の四隅に隠していた不安や不満が一瞬で吹き飛んでしまうほど嬉しくて、感動して、子育ても夫婦生活も繋ぎ止めていられる。