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第3章 「変態だけど露出狂と間違われて強制連行されました」


「いつまでシラばっくれてるつもりですか」

 依然とした態度で同じ質問を繰り返す若い交番のお兄さん。

 夜な夜な出歩いていたら窃盗犯とぶつかった。
 その人は署へ引き渡され現行犯逮捕。
 目の前のお巡りさんは転んだ所に出くわした。
 
「もうその辺にして良いんじゃない?本人が違うって言ってるんだし」

 40歳くらいのゆるい中年のお巡りさんは大きな欠伸を漏らす。
 春色のトレンチコートに身を包んだ。
 中年は程よい肉質の脚を舐めるようにジッと見つめた。

「ですが」

「だったら女性警官呼ぶか?そっちの方が手っ取り早い。お前さんの話しが本当なら女同士、すぐ解決する」

「………」

 中年は手短な方法を提案したが若いお巡りさんは黙り込む。

「そ・れ・と・も~、裏行って俺達が事実を確かめるか?代わりばんこしてさ」

「っ…」

「俺はどっちでも良いのよ? はこの子をタダで帰したくない。この子の処分はお前が決めてやれ。今ここでサインするか、裏行って確かめるか。答えはいつだってシンプルさ」

 ギラつく眼で此方を見てくる。
 大きくて、強面で、鋭い目つきのお巡りさん。

「……サイン、して下さい」
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