• テキストサイズ

この先はアダルト作品を取り扱い、⓲歳未満の方は閲覧禁止です。

第10章 「トリップしたら異世界エジプト王宮だった」



***

 それからあの一回じゃ済まされず抱かれ、何時間ぶりに服に袖を通した気分になる。

「す、透けてる…」

 大切なところは透けてないが全体的に肌が透けてしまっている。
 白いワンピースのヒラヒラしたお召し物で、エジプト柄布のベルト、金色のアクセサリーを装飾させられ、最後に花冠を乗せられる。
 すべてを着終わると がやって来た。

「我が愛しの花嫁!似合っているな!」

「ありがと…。これすごい可愛い花嫁衣装だね」

「いや。それは普段着だ」

「へっ?」

「花嫁衣装は別に用意してある。それまで夜の楽しみだ」

「えっ……」

 その夜っていつの夜?

「ん。どうかしたか?」

「その夜って…今日?」

「当たり前だ。城はいま祝いの席を準備するため大忙し。誰にもすれ違わず、閑散としていて不思議に思わなかったのか?」

「ここに来たの初めてだから…」

 成程、そうか。
 ひと気がない理由がようやく分かった。
 当たり前だと言われたが王子がこの国のルールのため、この先の未来を柔軟に受け入れていくしかあるまい。

「俺と、結婚したくはないか?」

「えっ!?なんでっ!?」

「落ち込んだ顔をしている。それに、こんなに愛し合っているのに日を伸ばすことに何の意味がある?と俺は運命に繋がれている。宿命なのだ!!婚約の儀を果たせばいつでもどこでも飛んでゆける。子孫を残しても下界のような妻とはならず、一生俺の女になるのだ」

「妻ではなく女に…」

「それまでは無暗に出歩くなよ。城内でもだ。分かってくれたな?」

「分かりました」
/ 264ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp