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第7章 「お迎えパパの息子スティック」
ママやパパに手を引かれお家に帰っていく子供たち。
にぎやかだった園内もくら~く静まり返る。
「せんせ。おなかすいたぁー」
ただひとり、お迎えが来ていない くんのパパはシングルファーザーでお迎えが最後の常連さん。
今日も事前に朝とお昼近くに「遅くなります」と連絡があった。
以前話してくれたのだが、なんでも仕事量が多く、週末は くんと同じ時間を過ごしたいからハイペースで追い込んでいるそう。
なので くんは週末の過ごしたことを楽しそうに話してくれる。
育児も仕事もしっかりこなす くんのパパ。
とてもステキな人だと感心する。
「それじゃあ くん。ちょっと早いけどお夕飯食べようっか!」
「食べるぅ!やったー!」
「まずはおててキレイキレイしよっか」
くんはとっても素直でいい子だ。
礼儀正しく、みんな平等に接することができる男の子。
もぐもぐと美味しそうに食べているのを見ているとニコーっと幸せそうに笑う。
「おいしいね」
「うんっ!おいちいー!」
お夕食を食べ終わったあとは不安にならないように室内で遊ぶ。
19時を過ぎると園内のドアが開いた音がした。